スカッフィング ヘッド(Scuffing Head) アタッチメント
テーバー社ロータリー摩耗試験機のターンテーブルを回転させ、 摩耗輪の代わりにスカッフィングヘッドアタッチメントを 装着して試料表面上をトレースすることにより、粘性の性能や 「こすれ」のテストを行うことができます。 このアタッチメントは、専用のスカッフィングヘッドによる 引掻き取り作用による研摩損傷を評価するために使用されます。 例えば、ビニール、革、織物、不織布材料、プラスチック、 塗装製品などの材料へ使用できます。 |
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このアタッチメントには3種類のスカッフィングヘッドが用意されています。 | |||
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ヘッドタイプ"A"はマイナスドライバーの刃に似ていて、刃幅は約8mmです。ヘッドタイプ"B"は、 刃幅4mmで、ナイフの刃先のような形状です。ヘッドタイプ"C"は刃幅約8mmで、円弧状のエッジを 持っています。 |
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ロータリー摩耗試験機の左側のアーム部分に固定される構 造になっており、不使用時には上げておくことができます。 バキュームが使えなくなりますが、それ以外は通常の 摩耗試験と試験方法は同じです。 ウエイトは0.45kgと0.9kgの2種類を用意しています。 ⇒Scuffing Head Attachmentはこちら |
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グリッドフィーダー(Grit Feeder) アタッチメント
グリッドフィーダーアタッチメントは、ロータリー摩耗試験機 に取り付け、細かい砥粒子による摩耗度合を評価するために、 TABERロータリー摩耗試験機に取り付けて使用します。 この方法はフリック・テーバー試験として知られ、このアタッ チメントは滑らかなフローリング材の表面の摩耗耐性を評価す るために使われていました。 グリッドフィーダーアタッチメントは、テーバーロータリー 摩耗試験機の試料ホルダーの上に設置された自立型のアタッ チメントです。 研摩用グリッド粒子は試料表面上に均一かつ連続的に堆積され ます。試料ホルダーが回転すると、堆積した砥粒子は革張りの 摩耗輪の下を通過します。砥粒子にかかる回転動作が結果とし て研摩材として作用し試料の物理的な摩耗を引き起こします。 真空吸引ホースは試験機本体から砥粒子の欠片や摩耗くずを 除去するようグリッドフィーダーの基部に挿入され、吸引ピッ クアップチューブは試料上に配置 されます グリッドフィーダーの動作は摩耗試験機本体経由で制御され、 ターンテーブル、砥粒子の分布、真空吸引の動作が同時に行わ れるように作動しています。 |
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なお、このテストには多くの種類・量の標本を 使用しなければなりません。このため、頻繁に 真空吸引フィルターと収集袋を点検し、必要に 応じて交換していただくことをお勧めします。 ⇒Grit Feeder Attachmentはこちら |
湿式(Wet)試験用標本ホルダー
このホルダーは濡れた試験材料に使用され、吸湿ある いは表面湿分が耐摩耗性に与える影響を測定します。 7.5mmの壁状リムを持ち、試験中に液体を保持する 構造になっています。また試験中に標本が滑らないよ うに、ゴムパッドが付いています。 標本の直径はおおよそ140mmまでで、バキュームは 行いません。 ⇒E140-75ホルダーはこちら |
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マルチ・マー(Multi Mar)アタッチメント
マルチマーアタッチメントを装着することにより、リニア摩耗試験機で耐擦傷摩耗試験を行うことが できます。 このアタッチメントは各種スタイラス(擦傷針)を45°に保持し、スタイラスで標本の表面をこすり ながら進みます。ループタイプのスタイラスは、ASTM D2197に基づき、コーティングのひっかき 強度を評価します。銅製のコインはタイムスクレープと呼ばれる硬貨による引掻き試験や爪による 引掻き試験に用いられます。 TABER社ではその他に、ニードル(針)タイプと、ホフマンタイプと呼ばれる円柱形のスタイラスを 用意しています。 |
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⇒Multi-Mar Scratch Attachmentはこちら |
クロックメーター(Crockmeter)アタッチメント
クロックメータアタッチメントを取り付けると、リニア摩耗試 験機はクロックメーターとして使うことができます。 元々クロックメーターとは摩擦による定着した色の耐性を評価す るためのもので、米国の科学者と色学者で構成されAATCCという 協会ではTABERのクロックメーターが標準機とされています。 最も多いのは繊維の性能評価で、主に擦ることで同じ布や別の 生地の表面に色移りするかどうかの評価に使われます。 |
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50mm四方の標本をアクリルのフィンガー(φ16mm)に取り付け、9Nの力で押しつけて100mmの 距離を前後に移動します。この2重摩擦運動の後、独自のカラースケールや、ASTM D6279などで規定 されているスタンダードなスケールと比較して評価します。 その使い勝手の良さから、クロックメーターは乾式/湿式スカッフィング(摺動面のひっかき傷)試験、 スマッジ耐性(インクなどのにじみ汚れ)試験、こすり試験、摩耗試験を平らな試験片で指さきでの 摩擦をシュミレートするために使われてきました。 |
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これらのテストを行うため、アタッチメントは、サンプルの外観 の変化を際立たせるため前後に移動します。 また限定的な使い方ですが、ランダムに擦られた効果を真似する ために重たいフェルトや研磨紙を使うこともあります。 ⇒クロックメーターアタッチメントはこちら |
ワイヤースクレープ(Wire-Scrape)アタッチメント
自動車分野や航空宇宙分野におけるワイヤー製品は非常に厳しい環境下にさらされることが知られてい ます。また振動や外傷が絶縁体の摩耗を引き起こし、結果的に回路のショートや機器の誤作動の原因と なる可能性があります。 ワイヤ外被の擦傷試験は、TABERの往復摩耗試験機Model5750にこのアタッチメントを組み込んで行い ます。このアタッチメントは標本となるケーブルの長手方向に往復して絶縁体をこすり、表面を研磨する ように設計されています。(ISO6722−1に記載) |
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⇒Wire Scrape アタッチメントはこちら |
ヘビーデューティー(Heavy Duty)摩耗試験機
TABERのヘビーデューティー摩耗試験機は、 より付加の大きな試験やよりストロークの 長い試験を必要とする、頑丈な恒久性の高い 素材の耐摩耗評価に使われます。 直径50.8mm(2インチ)のユニバーサル アタッチメントとScotch-Brite™摩耗パッド を装着することにより、ヘビーデューティー リニア摩耗試験機は検体材料のコーティング の擦り抵抗を測定することができます。 一般的なアプリケーションとして 調理器具 や磁器などで使用される非粘着性コーティン グ(テフロンコーティングなど)を評価する ために利用されます。 |
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標準のシャフトと重量ホルダーの計500gのベース負荷に加え、1000g、2000g、4050gのウェイトを 同梱。また、このヘビーデューティー試験機は318mm(12.5インチ)という長いストロークの調整を 可能にしました。速度も15サイクル/分〜60サイクル/分まで5段階の速度をプリセットしています。 ⇒ヘビーデューティーのページはこちら |
GM 摩耗試験用アクセサリ
TABER往復摩耗輪にオプションのアタッチメントを 装着して使用すると、General Motor社の評価基準 GMW14125に基づいたテストができます。 このテストでは、規定の摩擦媒体を規定の力で標本 に当てることで、布地の耐摩耗性を評価します。 取り付け器具には、評価される素材によって3種類 の標本ホルダーを選ぶことができます。形状の安定 した平坦な素材用に32mm×140mmの広いホルダー、 11mm×140mmの素材固定用プレート、軽くて柔ら かい素材用に、標本を持ち上げてテンションを加える 直径8mmの棒があります。 さらに、試験台を昇降させて、標本に適度なテンショ ンを加えるダイアルが付いています。 |
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GMW14125キットには、この取り付け器具に加え、5mm・10mmのスクレーパー(擦傷こて)、 銅ブラシ、ホースやカバーを保護する布地をテストするテストウェッジ、積層生地をテストする半円形 アタッチメントが同梱されています。 |
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⇒GMW14125 製品ページはこちら |
磁気ストライプ(Magnetic Stripe)テスト用キット
磁気ストライプは様々な用途で使われています。磁性粒子から成る磁気 ストライプは、一般的に黒か茶の帯状の形で、情報を書き込むことがで きます。 銀行のカードやクレジットカード、飛行機のチケット、ホテルのルーム キーなどが主な用途になります。書き込まれた情報の重要性から、持続 性や耐摩擦性は欠かすことのできない性能です。 TABERのマグネティックストライプキットは、往復試験機に取り付けて 使われ、ISO7811-2/6、ISO10373-2のテスト要件を満たします。 |
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このキットには厚さ5mm半径10mmの円柱形アルミヘッドがあります。 カードはカードホルダーないしは試験機のテーブルに固定され、アルミ ヘッドが垂直に磁気ストライプに接して、1.5Nの負荷をかけながら、 毎秒200mm〜500mmのスピードで前後に2000サイクル往復します。 評価はテスト前後の信号の振幅を比較します。 ⇒テーバー往復摩耗試験向けMagnetic Stripe Kitページはこちら |
バイエルテスト(Bayer Test)用キット
光学分野では TABERの振動摩耗試験機を応用して、レンズ の耐摩耗性を評価することができます。 バイエルテストではISO基準レンズ(コーティングされてい ないCR-39® レンズ)と試験対象のレンズに発生した摩耗の 程度を比較して判定します。 両方のレンズは、トレイの底部からレンズ表面が出ることを 可能にする特別なバイエル試験用レンズホルダ(右写真)に よって固定されます トレイ内を研磨媒体Alundum®で覆った後、トレイを4分間、 毎分150サイクル、移動距離4インチで往復運動させます。 その後、ISO基準レンズと試験片レンズの摩耗を比較して 摩耗耐性を評価します。 |
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摩耗の度合はヘイズメーターによって測定されるヘイズの変化量によって測定されます。 ISO基準レンズと試験対象のレンズのヘイズ値の増加度合を比較した割合は、コーティングされて いないレンズに比べ、対象のレンズがどれほど耐摩耗性を持っているかを明らかにします。 ⇒テーバーバイエル試験向け製品はこちら |
マルチメディア試験用アタッチメント
TABERロータリー試験機にマルチメディア(Multi-Media)試験用アタッチメント を装着することで、様々な媒体の摩耗性が測定可能となります。 粒子での摩耗性を評価するのにお使い頂くことができるようになり、 流体、粉体、ペーストおよび半固体状の媒体の相対的な摩耗性を 測定することができます。あるいは、異なる媒体と接触した際に、 これらの媒体がいかに摩擦を引き起こすのかを明らかにすること ができます。 この試験は底部にステンレス鋼の摩耗ディスクを敷いたアルミの シャーレに媒体を入れて行います。シャーレが回転すると、ギア によってスプラインシャフトが回転し、シャフトの先に取り付け た3本のハイグレードな真鍮製のピンがシャーレとは逆回転します。 シャーレとピンの間で攪拌されることで媒体が衝突し、摩擦が起 きます。試験後にピンの重量の減り具合を測定することで、それ ぞれの媒体が生じさせる摩耗の程度を比較することができます。 |
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最も標準的とされている摩擦特性の試験は、液体の 媒体中での摩耗テストの為に考案されたものではあ りません。 また、Miller/SAR ナンバーテストのような摩耗テ ストは、シーリング剤や接着剤の変形特性により妨 げられています。 このマルチメディア摩耗試験機は この制約を克服 し、異なる接着剤、異なるシーリング材、異なる流 体によって示される摩耗性を調査するために開発さ れました。 |
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⇒マルチメディア摩耗試験機ページはこちら |
ウェッビング(Webbing)摩耗試験機
自動車のシートベルトや安全ベルト、登山用のロープやハーネス、ヘルメットのストラップなどの帯紐 製品の耐摩耗性を評価するために使用します。 このウェッビング摩耗試験機は13500N以上の破断力を有しており、ASTM D6770やMIL-W-23223B、 米国運輸省連邦自動車安全局(FMCSA)PART571.209、その他の国際的な試験標準として認められ ています。 |
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試験できる材料は、ナイロンやポリエス テル、皮革、ポリマー、その他の柔軟な シートなどがあります。 標本は片側にウェイトが付けられ、前後 へ往復運動し、六角形の摩耗バーでこす られます。 クランプバーは摩耗バーに対し標本が85° の角度を維持できるよう固定しています。 指定されたサイクル数のテスト後、破断 力への抵抗の割合を算出します。この試 験結果を比較することで材料の耐摩耗性 の程度がわかります。 |
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標本はテスト中に、12インチの六角摩耗バーの6個のエッジのうち2個以上のエッジを往復運動で通過 します。次のテストを始める際には摩耗率を維持するため、2個の新しいエッジが試験片にあたるように 六角耐摩耗バーを回転させておく必要があります。同一のエッジでテストできるのは3回までで、 全てのエッジが3回を超えた際には摩耗バーを置き換える必要があります。 標本によっては、同時に3本の標本を評価することができます。ストロークの長さは最大12.5インチ (318mm)まで調整可能です。往復サイクルは15〜60回/分で、5段階のスピード切替ができます。 ⇒テーバーウェッビング 摩耗試験機 Model5820ページはこちら |